接待を受ける側の重要なマナーは4つだけ!抑えるべきマナーを解説!

接待を受ける側の重要なマナーは4つだけ!抑えるべきマナーを解説!

「初めて接待を受けるけど、マナーってなにがあるんだろう…」「先輩や取引先の方の前で失態を演じたらどうしよう」

そんな不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。

接待は、基本的なマナーを身につけることで、自信を持って接待に臨み、円滑なコミュニケーションを図れるようになります。

本記事では、接待を受ける際の基本マナーを、事前準備から当日の振る舞い、席次のルール、会話の進め方まで、具体的な例を交えながら解説。

さらに、初心者がやりがちな失敗例や、予期せぬトラブルへの対処法もご紹介します。

上司や取引先からの信頼を得て、さらなるキャリアアップのチャンスを掴みましょう。

接待を受ける側のマナー①:事前の基本知識

ビジネスシーンにおける接待には、主に「謝罪やお礼」「親睦を深める」「ビジネスを有利に運ぶ」という3つの目的があります。接待の目的を理解することは、その場での振る舞いにつながります。

ここでは、接待に参加される方に向けて、事前に把握しておくべき基本的な知識をご紹介します。

接待の形式

ビジネスにおける接待は、主に会食スタイル、個室での会食、レジャーを通じた接待の3つの形式で行われます。

以下で、3つの形式を解説します。

形式説明
会食スタイル最も一般的な形式で、和食や洋食などの店舗で行われる
個別での会食より親密な関係構築や重要な商談を行う際に選ばれることが多い
レジャーでの会食ゴルフなどを通じた接待は、より深い信頼関係を築くために活用される

接待の形式は目的や相手との関係性で選ぶため、事前に形式を確認し、必要な準備を整えることが大切です。

服装と持ち物

接待における服装は、ビジネスの場にふさわしい清潔感と品格が求められます。以下で、男性と女性の基本スタイルをご紹介します。

性別スタイル
男性スーツにネクタイが基本となり、シャツは白や薄いブルーなど清潔感のある色を選ぶ。革靴は手入れの行き届いたものを着用
女性スーツやワンピースを基本とし、ジャケットのボタンはすべて留めることが推奨されます。スカートは膝下丈を選び、アクセサリーは控えめにすることで、清楚で女性らしい印象を演出。

また、身だしなみ全般において、清潔感のある服装や髪型を心がけ、強い香水は避けます。メイクは自然な印象を意識し、派手な装いは控えめにすることが大切です。

基本的な服装のルールを守ることで、接待の場にふさわしい品格のある印象を与えることができます。

接待を受ける側のマナー②:当日の振る舞い

接待当日の振る舞いは、ビジネス上の信頼関係を深めるために覚えておいてはいけないマナーです。到着時間や席次の確認から、お開きまでの一連の流れを理解しておくと、自然な対応ができ、コミュニケーションに繋がります。

これから、具体的な場面ごとの振る舞い方をご説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。

到着時のマナー

接待の場への到着は、時間に余裕を持って行動することがマナーです。約束の時間の20分前には会場に到着し、身だしなみを整えてから入店するのが理想。

早めの到着は、予期せぬ電車の遅延や道に迷うなどのトラブルにも対応できる余裕を生み出します。

慌てずに到着することが、スムーズな会の進行につながるでしょう。

挨拶と自己紹介

接待の場での挨拶と自己紹介は、会話の流れを作る重要なコミュニケーションです。参加者が全員揃ったら、まずは、主客の紹介が行われ、続いて主催者による乾杯の挨拶が行われるのが一般的な流れ。

名刺交換の際は、相手の肩書きや名前を確認し、相手に合わせた言葉を使用することを心がけましょう。

また、名刺交換などの基本的な挨拶が一通り終わったタイミングで、お酒の注文を行うことが望ましいです。急いでお酒を注文することは避け、場の空気を感じ取りながら、タイミングを見計らいましょう。

お酌や乾杯のルール

まず、接待の場でのお酒や乾杯のルールは、飲み物の種類によって異なることを覚えておきましょう。

飲み物別にルールをまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

種類ルール
ビールグラスを両手で丁寧に持って受け、特に乾杯の際は目上の方のグラスより低い位置で行うのが基本
日本酒お猪口を必ず両手で添えて受け、乾杯時は軽く掲げる程度に留める。その際に、お猪口同士を合わせて音を立てない
ワイングラスはテーブルに置いたまま注いでもらい、グラスの脚に軽く指を添える程度が適切

また、お酒を断る場合は、「申し訳ありません。一口も飲めないんです」と素直に伝え、少し飲める場合は「お酒が弱いので一口だけ」と伝えて対応します。

お酒の種類に関わらず、相手を立てながら、かつ自分の体調も考慮した対応を心がけるのが大切です。

接待を受ける側のマナー③:席次・座り方の基本ルール

接待の場において席次の理解は、相手への敬意を示す大切なマナー。部屋のタイプや人数によって基本的なルールがあり、理解することで、スムーズな着席が可能です。

和室とテーブル席では異なるルールが存在するため、ここで紹介するそれぞれの特徴を把握してきましょう。

和室での席次ルール

和室での席次は、床の間の有無によって基準が変わります。以下で詳しく解説をするので、確認してみてください。

床の間説明
あり床の間の前が最も格式の高い上座となり、中央の床の間の真正面が1番目の上座
なし出入口から最も遠い席が上座となり、出入口に近づくほど下座という位置づけ

上記はかつての武家社会で、危険が及びにくい奥の席を一番偉い人に提供していた習慣に由来。

また、和室での着座の際は、正座が基本となりますが、長時間の場合は主催者から声がかかれば、足を崩して座るのも問題ないです。特に和室での席次は、日本の伝統的な文化と深く結びついているため、基本的なルールを理解し、相手への敬意を示しましょう。

テーブル席での席次ルール

テーブル席における席次も、基本的には出入口からの距離が基準となります。最も遠い席が上座、最も近い席が下座という原則は、和室と同様。

ただ、人数によって具体的な配置が変わるので以下で解説します。

人数説明
4人上座に最も立場が高い人が着席し、その右隣に2番目の立場の人が座る
6人以上上座の中央に最も立場が高い人を配置し、その左右に順番に着席していく形

また、窓からの景色や絵画が見える席も上座として扱われ、壁側の席がある場合は壁側が上座となるなど、状況に応じた細かな配慮も必要です。案内された席には遠慮せずに着席することが望ましく、席を譲り合うことで会の進行を妨げることもありますので注意しましょう。

席次の基本を理解した上で、スムーズな着席を心がけることが、円滑な接待進行につながります。

接待の席順についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を覗いてみてください。

接待を受ける側のマナー④:食事中の会話

食事中の会話は、接待の成功を左右する重要な要素です。相手にあった話題選びと会話の進め方を理解することで、自然な形で関係性を深めることができます。

特に初めての接待では、基本的な会話のルールを押さえておくことで、緊張せずに臨むことができます。ここでは、会話を円滑に進めるためのポイントをご紹介。

適切な話題選び

接待の場での会話は、相手との関係性構築が目的なので、まずは気候や天気などの日常から会話を始めるのがおすすめです。

その日の料理や飲み物についての感想も、共通の話題になるので、接待での会話に向いています。

場が和んできたら、相手との距離を縮めるために、趣味や休日の過ごし方、旅行の思い出など、個人的な経験に基づく話題もしていきましょう。

会話の話題は、相手の反応を見ながら適切に選び、自然な流れで展開していきましょう。

会話の際に気をつけるべきポイント

接待での会話を成功させるためには、会社の機密情報に関する話や、自慢話、一方的な話しをしすぎないことが大切です。

特に宗教や政治に関する話題は、意見の対立を招く可能性があるため避けましょう。

また、携帯電話での通話やメールは、相手への失礼にあたるため接待の現場では、控えましょう。

食事中のマナーとして、口に物を入れたまま話さないことも重要な注意点です。

接待を受ける側のマナーでNGなケース 

接待の場では、知らないうちに失態を演じてしまうことがあります。特に初めての方は、基本的なマナーを理解していても、緊張や焦りから思わぬミスを犯すことがあります。

ここでは、よくある失敗例とその対処法、また円滑なお開きまでの流れを解説します。

初心者がやりがちな失敗例

初めての接待で最も注意すべきは、基本的な席次とマナーに関する失敗です。下記でいくつか例をあげて解説します。

マナーよくある失敗
席次案内される前に勝手に席に着いたり、上座に自分から座ったりするケース。特に、窓際や絵画が見える席が上座とされる文化を知らずに、気軽に座ってしまうことも初心者の典型的な失敗
食事中の振る舞いーブルに片手だけを出したり、肘をついて食事をしたり、脚を組んで座ったりする行為
会話面自分の話ばかりする、携帯電話を頻繁に使用する、口に食べ物を入れたまま話をするなどの行為

上記で説明した基本的なマナーを意識することで、スムーズな接待進行が可能となるでしょう。

予期せぬトラブルへの対処法

接待の場では、予期せぬトラブルが発生することもありますので、一例と対象方について解説します。

トラブル対処法
器のふたが開かない場合無理に開けようとせず、店員に依頼する
グラスに口紅がついてしまった場合人差し指と親指で静かに拭き取り、その後ナプキンで指を拭くという対処
中座が必要な場合ナプキンを椅子の座面に置いて、一時的な離席であることを示す

トラブル対応を知っておくことで、万が一の事態でも慌てることなく、適切に対応できます。

突発的な出来事にも冷静に対処できることは、ビジネスパーソンとしての評価にもつながるでしょう。

お開きまでに覚えておくべきマナー

最後まで気を抜いてはいけないのが、接待で締めくくりも重要です。食事が終わり、会話が自然と落ち着いてきたタイミングでお会計になりますが、その後、エレベーターや玄関まで見送るのがマナーです。

感謝の意を込めて手土産を渡す場合は、その場の雰囲気に合わせて自然におこないます。最後の気配りとして、タクシーの手配確認や、次回の約束がある場合はその確認も大切です。

特に、翌日の朝一番でのお礼の連絡は、接待を受けた側のマナー。締めくくりを丁寧におこなうことで、良好な関係性を維持・発展させることに繋がります。

まとめ

接待を受ける際の基本マナーは、接待を成功に導くために理解しておかなければいけません。特に以下の4つは重要です。

  • 事前準備
  • 当日の振る舞い
  • 席次の理解
  • 適切な会話

また、予期せぬトラブルにも落ち着いて対処し、お開きまでの一連の流れを丁寧におこなうことで、ビジネス上の信頼関係を深めることができます。

初めての接待を控えている方は、本記事で紹介した基本を押さえれば自信を持って臨めるでしょう。